化粧品のサンプルを検討されている方、必見です 法定表示も必要です!

皆さん、こんにちは。群馬県邑楽郡大泉町の行政書士事務所 行政書士オフィスかわしまです。

当事務所は、日本国内で化粧品を製造販売するために必要となる「化粧品製造販売業許可」、日本国内で化粧品を製造するために必要となる「化粧品製造業許可」、これらの許認可の新規申請代行、更新申請代行をしております。また、業務運用のアドバイスも行っておりますので、お気軽に当事務所にご相談下さい。

どんな製品にも言えますが、消費者は、製品を購入前に、お試しサンプルがあれば、使用感等を確認してから購入したいものです。化粧品は特に、個人個人で好みに差があると思われ、お試しサンプルがあれば、消費者の製品選定に大いに役立つのは言うまでもないでしょう。化粧品業界において、「サンプル(試供品)」は消費者が本製品を購入する前の重要なタッチポイントになります。こちらの記事では、化粧品のサンプルについて解説させて頂きます。サンプルとは言え、その製造プロセスには本製品と同等、あるいはそれ以上の細やかな配慮が求められます。

目次

化粧品サンプル製造の重要性と役割について

化粧品は「肌に合うか」「香りは好みか」「テクスチャーは使いやすいか」といった、個人の感覚に依存する要素が強い商品です。サンプルには主に以下の3つの役割があります。

  • 購買意欲の促進: 高単価な製品ほど、失敗したくないという心理からサンプルの需要が高まります。
  • 肌トラブルの回避(パッチテスト代わり): 敏感肌のユーザーにとって、現品購入前の確認は必須です。
  • ブランド体験の提供: パッケージデザインや開封時の高揚感を通じて、ブランドの世界観を伝えます。

化粧品サンプルの主な種類と形状について

以下に化粧品サンプルの主な種類と形状を紹介します。製造する形状によって、充填設備やコストが大きく変わります。

① サシェ(アルミパウチ)

最も一般的な形状です。1回分(0.5g〜2g程度)をアルミフィルムの袋に充填します。サシェのメリットは軽量で郵送しやすく、コストが抑えられる点です。一方、デメリットとしては、一度開封すると保存が効かない点が挙げられます。

② ミニボトル・ミニチューブ

5ml〜15ml程度の小型容器です。ミニボトル、ミニチューブのメリットとしては、数日間試用できるため、スキンケアの効果を実感してもらいやすい点です。一方、デメリットとしては、容器代と充填工賃がサシェより高くつく点が挙げられます。

③ ラミネートチューブ(カードタイプ)

台紙に小さなチューブやパウチが貼り付けられたもの。雑誌の付録や店頭配布によく使われます。

化粧品サンプルの製造工程について

サンプルの製造は、基本的には本製品と同じく薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)を遵守して行われます。

ステップ1:企画・処方決定

多くの場合、本製品の中身(バルク)と同じものを使用しますが、サンプル専用に処方を微調整することもあります。例えば、パウチ内での分離を防ぐための安定化などです。

ステップ2:資材(容器・包装)の選定

サンプルにおいて最も重要なのが「バリア性」です。アルミパウチの場合、中身の成分(香料や精油など)がフィルムを透過してしまわないか、あるいはフィルムの成分が中身に溶け出さないかを試験(テスト充填)して確認します。

ステップ3:バルク製造

本製品と同様、厳格な衛生管理下にある工場で原料を計量・攪拌・乳化し、中身を作ります。

ステップ4:充填・仕上げ

サンプル専用の高速充填機を使用します。サシェ充填は、ロール状のフィルムを製袋しながら中身を注入し、熱でシール(封止)します。製造番号(ロット番号)と使用期限を必ず印字します。

ステップ5:検品・包装

重量チェック、漏れ検査を行い、必要に応じて台紙への貼り付けやOPP袋詰めを行います。

化粧品サンプルの表示のルールについて

サンプルというと、試供品であり、表示等は通常製品ほどは厳しくないのでは、場合によっては、表示を省略しても大丈夫ではないか、なんて思われてしまうかもしれません。これは完全に誤りです。「サンプルだから簡略化してもいい」ということはありません。かく言う、私自身、以前在籍していた会社で、サンプルに全成分表示等を表示していなかったため、回収作業に追われた経験があります。皆さんもお気をつけ下さい。日本国内で配布する場合、以下のルールが適用されます。

大前提として、サンプルであっても、国内で流通させるには「化粧品製造販売業許可」を持つ企業が責任を負う必要があります。

法定表示として、以下の項目を直接の容器(または外装)に記載する義務があります。

  • 種類別名称(例:化粧水)
  • 販売名
  • 製造販売業者の氏名・名称および住所
  • 内容量
  • 製造番号(ロット)
  • 全成分表示(原則として省略不可)
  • 医薬部外品の場合: 「医薬部外品」の表記や、有効成分の名称を表示する必要があります。

※注意点: 面積が極めて狭いサシェなどの場合、一部の表示を台紙などに記載することで代替できる特例もありますが、基本的には「中身に関する責任の所在」を明確にしなければなりません。ただ、他のものに記載し代替できるだけであり、完全に省略といったことはできませんので、ご注意ください。

化粧品サンプルの製造コストと経済性について

サンプルの製造コストは、製造数量にもよりますが、本製品に対して割高になる傾向があります。専用の機械を導入する必要がありますし、包装コストも割高になります。

  • 小分けのコスト: 1kgのバルクを1本に詰めるのと、1gずつ1000個に詰めるのでは、後者の方が圧倒的に手間(充填工賃)と時間がかかります。
  • 資材のロス率: 製造開始時と終了時に機械の中に残るバルク(死に水)の比率が、少量生産のサンプルでは高くなります。
  • 経済的ロット: サシェの場合、一般的には1万包〜3万包以上が経済的な最小ロットとされます。それ以下だと、1枚あたりの単価が跳ね上がります。

化粧品サンプルの注意事項について

化粧品サンプルの製造は、単なる「おまけ」作りではなく、ブランドの信頼性を凝縮した精密なプロセスです。無料で提供するのだから、どんな製品でもよい訳ではなく、液漏れや変質といったトラブルはブランドイメージを致命的に損なうため、本製品以上に厳しい品質管理が行われることも珍しくありません。これからサンプル製造を検討される場合は、以下の3点に注力することをお勧めします。

  • 中身と包材の相性テスト(耐内容物テスト)を十分に行うこと。
  • 法的な表示義務をクリアし、責任の所在を明確にすること。
  • 配布ターゲットを絞り、コスト対効果をシミュレーションすること。

お問合せ

化粧品のサンプルに興味がある事業者様は、以下のフォームから、お気軽にご相談下さい。化粧品製造販売業許可、化粧品製造業許可に関するご質問もお受けいたします。

お電話、あるいは、Zoom、Google Meet、LINE等のオンラインツールでのお問い合わせも可能です。こちらをご覧ください。

    大変お手数ですが、以下の内容をすべてご記入お願い致します。ご連絡頂いてから、基本24時間以内にご返信させて頂きます。万が一、メールの返信がない場合は、何らかの不具合の可能性もございます。お手数ですが、090-3730-3262にお電話でのご連絡頂けますと有難いです。

    よかったらシェアしてね!
    • URLをコピーしました!
    • URLをコピーしました!
    目次