皆さん、こんにちは。群馬県邑楽郡大泉町の行政書士事務所 行政書士オフィスかわしまです。
さて、こちらの記事では、「化粧品製造業許可」に関連する内容を説明させて頂きます。「化粧品製造業許可」では、区分として、大きく分けて2つあります。どちらの区分が必要かは、その工場や作業所で「どのような工程を行うか」によって決まります。皆様が今後どのような工程を行うか、長期的なビジョンで考えて選択する必要があります。
化粧品製造業許可の2つの区分について
化粧品製造業許可は、以下の「一般区分」と「包装・表示・保管区分」に分かれています。
- ① 一般区分(本業としての製造)
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いわゆる「中身(バルク)」を作る工程を含む許可区分です。原料を調合し、反応させ、化粧品そのものを作り上げる全ての工程を行うことができます。
●主な作業内容について
- 原料の計量、混合、撹拌、加熱、乳化。
- バルク(中身)の充填。
- 仕上げ(ラベル貼りや箱入れ)。
●一般区分の対象となる施設について
- 化粧品メーカーの自社工場。
- OEM(受託製造)を行う工場。
- ② 包装・表示・保管区分(限定的な製造)
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製品の「中身」を作ることはできませんが、最終的な製品として仕上げる工程(二次包装など)を行うための区分です。意外かもしれませんが、ラベルを貼るだけ、あるいは輸入した化粧品を検品して保管するだけでも、この許可が必要になります。
●主な作業内容について
- 製品を化粧箱に入れる(包装)。
- 日本語成分表示ラベルを貼る(表示)。
- 出荷判定待ちの製品を一時的に管理する(保管)。
●包装・表示・保管区分の対象となる施設について
- 輸入化粧品のラベル貼り替えを行う倉庫。
- セットアップ作業(複数の化粧品を一つのポーチに詰めるなど)を行う作業所。
化粧品製造業許可を取得される際、化粧品製造の経験がない場合、どちらの区分を選択すればよいか、判断が難しいかもしれません。そんな時、お気軽に当事務所にご相談下さい。皆様の今後のビジョン等をヒアリングさせて頂き、最適な選択をアドバイスさせて頂きます。
各区分の詳細と比較
それぞれの区分で求められる要件や役割を比較表にまとめました。この表から分かるように、一般区分の方が、求められる基準が高いといえます。化粧品の中身(バルク)の製造、化粧品の中身の充填等も行うので、とりわけ、衛生面の基準が厳しいといえます。
| 項目 | 一般区分 | 包装・表示・保管区分 |
| 製造範囲 | 調合から包装まで全工程 | 包装・表示・保管のみ |
| 主な設備 | 撹拌機、充填機、精製水設備など | 作業台、検品スペース、棚など |
| 主な対象業者 | メーカー、OEM工場 | 輸入販売元、物流倉庫 |
| ハードルの高さ | 高い(廃水や防塵対策が必要) | 比較的低い(清潔なスペースが中心 |
「一般区分」の許可を持っていれば「包装・表示・保管」の作業も当然行えます。しかし、物流倉庫などが「包装・表示・保管」の許可しか持っていない場合、容器に中身を詰める(充填)作業を行うことは法律違反となります。自社が保有している許可とできる作業については、確実に理解しておくようにしてください。
「化粧品製造業」と「化粧品製造販売業」の違いについて
化粧品ビジネスを始める際、非常に多くの方が混同するのが「製造業」と「製造販売業」の違いです。「化粧品製造業許可」を取得されるのであれば、それぞれの違いについて、理解しておくようにしてください。対外的にやり取りをする場合も、それぞれの違いを理解していないと、大きな問題を起こしてしまう可能性もあります。
- 化粧品製造業許可について
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- 役割:「モノを作る」ための許可。
- できること:実際に製品を加工・包装すること。
- できないこと:自分の名前で市場に製品を出荷(リリース)すること。
- 化粧品製造販売業許可について
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- 役割: 「市場への流通責任を負う」ための許可。
- できること: 製品の品質保証、安全管理を行い、市場へ出荷すること。
- できないこと: (製造業許可がない限り)自ら製品を製造すること。
※化粧品製造販売業者が、自社で化粧品製造業許可を持たない場合、自社ブランドの化粧品を販売するためには、製造自体はOEM(製造業許可を持つ会社)に任せ、自社は「製造販売業許可」のみを取得するという形が一般的です。
化粧品製造業許可取得のための3大要件について
どちらの区分であっても、許可を取得するためには以下の3つの要件をクリアする必要があります。
- ① 人的要件(欠格事由)
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申請者(法人の場合は役員全員)が、薬機法違反で罰金以上の刑に処せられていないか、麻薬中毒者ではないかなどがチェックされます。
- ② 人的要件(責任技術者の設置)
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各製造所には、実務を管理する「責任技術者」を常駐させなければなりません。これには資格要件があり、一般的に以下のいずれかに該当する必要があります。
- 薬剤師
- 大学等で薬学または化学の専門課程を修了した者
- 高校等で薬学または化学の専門課程を修了し、その後3年以上製造の実務に従事した者
- ③ 構造設備要件
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「どこで作業するか」という物理的な基準です。
- 清潔さ: 塵埃や虫の侵入を防ぐ構造であること。
- 区画: 作業場、保管場所、試験検査場所が明確に分かれていること(カーテンやライン引きでは不十分な場合が多い)。
- 換気・照明: 適切な作業環境が確保されていること。
責任技術者の資格要件、工場、倉庫などの構造設備要件、化粧品製造業許可を取得するためには、何より先に、押さえなければならない、チェックポイントです。自社では判断が難しいといった場合は、お気軽に当事務所にご相談下さい。
化粧品製造業許可取得のためのおおまかな流れについて
化粧品製造業許可の取得は、申請から始まり、実地確認、許可といった流れで進行します。
- 事前相談: 管轄の保健所や都道府県の薬務課に図面を持参し、設備要件を満たしているか確認します。
- 申請書の提出: 申請書類を整え、手数料(都道府県により異なりますが、数万円〜10万円程度)を納付します。
- 実地調査: 都道府県の職員が実際に製造所を訪問し、図面通りか、衛生管理ができる状態かを検査します。
- 許可証の発行: 調査から概ね1ヶ月程度で許可証が交付されます。
化粧品製造業許可の区分選択のアドバイス
化粧品製造業許可の区分選択は、ビジネスの効率とコストに直結します。会社としての将来のビジョン等を考えて、選択されるのが大切です。以下に区分選択の一例を紹介します。
- 「自社でオリジナルの成分を配合して作りたい」のであれば、膨大な設備投資を覚悟して「一般区分」を目指します。
- 「海外の化粧品を輸入して、日本語のラベルを貼って売りたい」のであれば、倉庫の一角を整備して「包装・表示・保管区分」を取得します。
- 「企画だけ自分たちで行い、中身はプロに任せたい」のであれば、自社で製造業許可は取らず、製造業許可を持つパートナー(OEM先)を探すのが正解です。
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