化粧品の全成分表示について解説致します

皆さん、こんにちは。群馬県邑楽郡大泉町の行政書士事務所 行政書士オフィスかわしまです。

当事務所では、化粧品を国内で製造販売するために必要となる「化粧品製造販売業許可」、化粧品を国内で製造するために必要となる「化粧品製造業許可」の新規申請、更新申請の代行をしております。それぞれの許可に基づいた業務運営のサポートも行っております。許認可を維持するために必須の書類があるなど、業務の運営も経験がないと大変と思われます。疑問点等は、お気軽に、当事務所にお問合せ下さい。

化粧品のパッケージの裏側をふと見ると、小さな文字でびっしりとカタカナや漢字が並んでいますよね。あれが「全成分表示」です。文字がたくさん並んでいるので、確認しないなんて方もいらっしゃるかもしれません。そんな方はこちらの記事をご覧になって、認識を改めるようにして下さい。実はそこには製品の性格や安全性がすべて書き込まれています。全成分表示の仕組みを理解すると、自分の肌に合うものを見極め、流行やマーケティングに惑わされない「賢い買い物」ができるようになります。

目次

全成分表示の背景と目的について

かつて日本では、アレルギーを起こす可能性のある一部の成分(旧表示指定成分)のみを表示すればよいというルールでした。しかし、消費者がより主体的に製品を選び、トラブルを未然に防げるよう、現在では「全成分表示」が義務化されています。

全成分表示の主な目的を以下に挙げます。

  • 安全性の確保: 過去に肌トラブルを起こした成分が含まれていないか、消費者が自分で確認できます。
  • 透明性の向上: メーカーがどのような思想で製品を作っているかを明らかにできます。

絶対に知っておくべき「3つの記載ルール」について

全成分表示は、適当な順番で並んでいるわけではありません。並び順には、規則があります。その規則を理解しておくと、成分表の見え方が劇的に変わります。

① 配合量の多い順に記載します

全成分のうち、1%を超える成分については、配合量の多い順に記載しなければなりません。

多くの場合、一番最初に書かれているのは「水」です。その次に続く数個(概ね上位5〜6項目)が、その化粧品のベース(基剤)となる成分です。つまり、その製品のテクスチャーや保湿力の根幹は、この上位数項目で決まると言っても過言ではありません。

② 1%以下の成分は順不同です

配合量が1%以下の成分については、順番を自由に決めてよいことになっています。

最近よくある「CICA配合」「レチノール配合」といった訴求成分も、実は1%以下であることが多いため、成分表の後半に並んでいることが一般的です。後半にあるからといって効果がないわけではなく、ごく微量で効果を発揮する成分(香料、色素、防腐剤、有効成分など)はここに固まっています。

③ 着色剤は最後にまとめて記載

口紅やアイシャドウなどのメイクアップ製品において、着色剤(赤色〇号、酸化チタンなど)は、配合量にかかわらずリストの最後にまとめて記載してよいルールがあります。

成分の役割について

各々の成分には、それぞれの役割があります。主な成分の役割を、以下にまとめます。

分類主な成分役割
基剤(ベース)水、BG、グリセリン、DPG、エタノール製品の土台。全体の80〜90%を占めることが多い。
油分スクワラン、ホホバ油、ミネラルオイル、ワセリン水分の蒸発を防ぎ、肌を柔らかくする(エモリエント効果)。
界面活性剤ステアリン酸グリセリル、水添レシチン、PEG-60水添ヒマシ油水と油を混ぜる(乳化)、汚れを落とす(洗浄)。
保湿・訴求成分ヒアルロン酸Na、セラミド、ビタミンC誘導体、植物エキス肌の悩みにアプローチする「主役」たち。
品質保持剤メチルパラベン、フェノキシエタノール、トコフェロール、EDTA-2Na防腐、酸化防止、製品の安定化。

「化粧品」と「医薬部外品」での成分表示の違いについて

日本の法律(薬機法)では、製品は「化粧品」と「医薬部外品(薬用化粧品)」に分けられます。ここで注意が必要なのは、それぞれで、表示ルールが異なるということです。

  • 化粧品: 上述の通り、全成分を「多い順」に書く義務がある。
  • 医薬部外品: 「有効成分」と「その他の成分」を分けて記載する。
  • 注意点: 医薬部外品の場合、「その他の成分」は多い順に書かなくても良いというルールがあります(※業界の自主基準で多い順に書いているメーカーも多いですが、義務ではありません)。

もし成分表を見て「有効成分」という項目が独立していたら、それは厚生労働省が認めた特定の効果(美白、ニキビ予防など)を持つ成分が規定量入っている「医薬部外品」だと判断できます。

注意! キャリーオーバー成分という「隠れた存在」

全成分表示といっても、実は100%すべてが書かれているわけではありません。「キャリーオーバー成分」と呼ばれるものは表示を省略できます。

例えば、ある植物エキスを抽出する際に、その鮮度を保つために原料段階で防腐剤が加えられていたとします。その防腐剤が、最終的な製品の中で効果を発揮しないほど微量であれば、成分表に記載する必要はありません。
「防腐剤フリー」と謳っている製品に、実は原料由来の微量な防腐剤が含まれていることがあるのはこのためです。

消費者目線での成分表の賢いチェック方法

こちらでは、消費者目線で、成分表をどのように読み解けばよいか、説明させて頂きます。お店で製品を手に取ったとき、以下のステップでチェックしてみてください。

(1)全成分表示の最初の3〜5個を見ます。

「水」の次にくる成分がグリセリンならしっとり系、エタノールならさっぱり(あるいは清涼感重視)系、といった具合に、製品の「性格」を掴みます。

(2)自分の苦手な成分を探します。

過去に肌荒れした際、その製品に共通していた成分(例えば特定のアルコールや防腐剤)がないかを確認します。

(3)「〇〇エキス配合」の真実を予測する。全成分表示から配合割合を推定します。

宣伝されている豪華な成分が、防腐剤(フェノキシエタノール等)よりも後ろに書かれていれば、それは「ごく微量(1%以下)」の配合である可能性が高いと判断できます。

お問合せ

全成分表示は、化粧品、医薬部外品において、法定表示として表示を義務付けられています。化粧品製造販売業者はもちろん、化粧品製造業者も、表示の意味を理解しておく必要があります。

こちらで説明した、全成分表示について、ご不明な点等ございましたら、お気軽に当事務所にお問合せ下さい。お問い合わせは、以下のフォームからお願いします。

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